関東学院大学社会学部では、2015年度から、コロナ禍を除き、地域包括支援センターと共同で認知症サポーター養成講座を開催しています。
認知症サポーターとは、認知症の人を正しく理解し、地域に暮らす認知症の人やその家族をできる範囲で手助けする応援者のことです。
令和4年版高齢社会白書(内閣府)によると、令和3年10月1日現在、総人口に占める65歳以上の人口の割合(高齢化率)は28.9%で、この割合は今後も高くなっていくことが予想されています。
なお、関東学院大学社会学部がある横浜市金沢区の高齢化率は30.3%(2022-2023金沢区統計要覧)であり、横浜市の18ある区の中で2番目に高い水準となっています。
社会学部での学びは、地域、福祉、家族、環境、メディア、教育など社会のあらゆる側面に関係しています。
高齢化が進む社会や認知症の人およびその家族らが暮らしやすい社会について学び、考えることは、誰もが自分らしく生きられる社会について考えることにもつながります。
こうしたことから、今年度も高齢者福祉論(担当教員:鄭 熙聖)の授業内で、柳町地域ケアプラザ(社会学部がある地域の包括支援センター)と認知症サポーター養成講座を実施しました。
講座を受講した学生の感想
・初めて認知症について詳しく学べました。認知症について知らないことがたくさんあったと実感しました。
認知症を他人事に考えてはいけないと思いました。
・認知症になった家族がいて、私が高校生の頃はよく家に警察が来たり、地域の方が来たりしてかなり苦労を
しました。
今日の講座内での寸劇にあったようなことが自分自身体験したことだったので、とても驚きました。
・認知症の方の行方不明者が18,000人もいることに驚いた。身近にいる可能性が高いことを知って、自分でも
役に立てる部分もあるかもしれないと思った。
・普段の授業とはまた別の、実践的な学習ができたのでとても良い経験になりました。
学生の感想にあるように、認知症の方への具体的な対応方法について地域からお二人の方がいらして寸劇を披露してくださいました。講師の山中先生をはじめ、皆さんは少しでも認知症のことを知ってもらおうとボランティアで活動されています。認知症サポーター養成講座は、認知症のことはもちろん、地域に住む人が自分たちの住む地域のために活動をしていることを学ぶ良い機会になったと思います。