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子ども家庭福祉

いろんな事情を抱えた人たちが
共生できる社会であるように
SHIBUYA MASASHI
澁谷 昌史
担当科目
子ども家庭福祉論、子ども虐待防止論、スクールソーシャルワーク論、ソーシャルワーク演習 他
今、もっとも関心がある研究テーマは?
⽀援が必要な⼦どもたちを地域でどのように守り、育てていくか
虐待や貧困などで、⽀援が必要な⼦どもたちを地域でどのように守り、育てていくか。そのためのよりどころとなる場所を開発することが、私の取り組んでいるテーマです。その発端は、2000年に児童虐待防⽌法が施⾏された頃に、国からの委託を受けた実態調査に参加したのが始まりです。いわば虐待対応のフロントラインである児童相談所は当時からかなりハードワークで、職員さんも消耗しきっていました。もはや児童相談所の対応だけでは、社会の中で「⼦どもを⽣み育てる」という営みが順調には進まないだろう。では、実際に地域の中でどう課題を引き受けていくのか。早急に考える必要性を感じました。また、私⾃⾝が今も「養育⾥親」として、実の親ごさんと⼀緒に暮らせないお⼦さんをお預かりして養育しているのですが、なぜもっと早い段階で実の親と⼦どもが共に育つ環境を地域の中で充実させることができなかったのだろうか、と。その思いが私の研究の根幹にあります。
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その研究における醍醐味や、やりがいは?
信頼関係を築くための仕組み作り
親が疾患を抱えていたり、経済的に困窮している場合に、⼦ども⾃⾝が家庭以外に頼れる場所が地域の中にどれぐらいあるのか。3〜4年前に全国の市町村を調査したところ、地域での支援を強化したいという話は出るものの、積極的に整備しようという動きにはなっていないのが現状でした。その中で唯⼀、⼦どもの居場所に関しては比較的よく整備されていました。その中核にあるのが学童保育でした。では、この学童保育をどのようにして、家庭や学校とともに⼦どもの育ちをサポートする場所にしていくのか。学童保育へのインタビューを⾏ったところ、それには⽇ごろから学校の先生たちと話し合いのできる下地づくりが重要だということがわかりました。個々の⼦どもと保護者の状況を学童保育がしっかり理解した上で、学校と情報交換をする。その信頼関係を築くための仕組み作りも課題です。その際、⽀援が必要な保護者と⼦どもが追い詰められて孤⽴しないよう、その気持ちを置き去りにしないことも⼤切ですね。
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ご自身の研究領域で、どのように社会をデザインしますか?
共感⼒を互いに発展させて、住みやすい地域を築く
学童保育は財政⽀援も⼿薄で、現場は⼦どもの⾯倒を⾒るだけで⼿⼀杯です。まずは市町村で学童保育の⼒を⽣かすために何をするべきか考えてもらい、並⾏して指導員さんのトレーニングをすることも必須です。私が学⽣さんにも伝えたいのは「うまくいかない理由は⼈それぞれいろんな事情があるんだよ」ということへの気づきです。私たちは住むところや働くこと、学ぶこと、いろんな⼈たちとつながりながら⽇常を送っています。けれど、病気になったり失業したら、その⽇常がスパンと切れて急に⽣活がうまくいかなくなる。そうしたことは誰にでも起こりうるんです。とはいっても「なぜこんな虐待するのかわからない」というのが実感かもしれません。それでも「⾃分だったらどうだろう」と考えるのも共感のひとつだと私は思います。いろんな事情を抱えた⼈たちが共⽣できる社会であるように、共感⼒を互いに発展させてどう住みやすい地域を築けるか。私も⼀緒に考えていきたいと思っています。
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