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海外のリサイクル事情

教員コラム
2014.05.14
現代社会学科
湯浅 陽一

海外旅行の最後の晩。手元にある現地通貨を使いきろうと、ホテル近くにあるスーパーへ。金額を計算して買い物し、レジへ。ところが要求された支払い金額が少し高く、結局、カードで支払う羽目になった・・・。これは、私がスウェーデンの首都、ストックホルムに滞在したときの経験です。

 

計算間違いでもしたかな・・・と思ってレシートを確認してみると、理由がわかりました。ペットボトル入りの飲料を買ったのですが、そのペットボトルの「デポジット」料金が2クローネ、含まれていたのです。私は1クローネ残るように買い物していたのですが、このデポジット分で、1クローネ分、オーバーしてしまったのです。
デポジットは、空になった飲料の容器を購入したお店などに戻すと、容器代が返ってくるという仕組みです。日本でも以前は、ジュースの空き瓶を返すと10円もらえるということがありましたが、ペットボトルの普及などにより、ほとんど見かけなくなりました。

 

私が訪問した北欧の2カ国(スウェーデン、デンマーク)では、ペットボトルのデポジット制度が取り入れられています。デンマークの首都、コペンハーゲンでは、空きペットボトルをスーパーなどに設置されている専用の回収機に入れると、そのスーパーのお買い物券が出てきます。実際に試してみて、買い物もしてきました。北欧の国々は、環境問題に対して先進的な取り組みをしていることで知られていますが、ペットボトルのデポジット制度もその1つと言えるでしょう。
同じヨーロッパの国でも、イギリスは、あまりごみの分別に熱心ではありません。リサイクルするものと埋め立てるものとで分けていますが、日本の分別制度に比べると、かなり大雑把です。ペットボトルのデポジット制度もありません。

 

リサイクルや分別の方法は、国によって大きく異なります。何がその違いを生んでいるのか。私が専攻している環境社会学にとっては非常に重要なテーマです。

 

写真1 ペットボトルの回収機

 

写真2 ペットボトルの返却でもらったお買い物券


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