職業労働や産業労働さらに労働と余暇活動・社会活動との関係などを社会学の
立場から研究しています。
ほとんどの人は生計を維持する必要から働いていますが、そのような必要のない
裕福な人が能力を発揮して他人に認められようと働くことは少なくないですし、
他方、泥棒をなりわいにしているような社会に迷惑をかけている人が職業労働に
就いているとはいいません。
人間は、生計の維持が必要不可欠とはいえ、能力を発揮したり、人の役に立ったり
することで、生きがいを感じることが多く、職業労働にはそのような意義があると
考えられます。
けれども、今や経済のグローバル化で景気の急速な変動が社会の隅々にまで
波及するようになり、そのような意義をもつ職業労働が、過酷なものになったり、
不安定化したり、若者にとっては就職自体が難しいものになってきています。
社会学を研究する立場から、このような問題の解決に向け新たな展望を切り開く
ためにはどのように取り組んだらよいのか、模索しているところです。
(現代社会学科 浦野和彦)