NHKが2005年に、『日本の、これから』で取り上げて以来、格差という言葉が定着し、
関心を集めています。そこでの中心的な課題は、所得格差とともに、格差の固定化と教育です。
所得格差や貧困は世代間で継承されてしまうことがあり、これが格差の固定化として
懸念されています。そして、教育はこのメカニズムの中核となっているのです。
みなさんは、子どもの格差についてどのように考えますか?
残念なことに、「もっと格差社会にしないと」とか、「機会均等は受け入れられない」
といった意見を聞いたことがあります。格差は価値観の問題なのかもしれませんが、
生活の機会が奪われたり、未来への希望が持てなかったりすることは、私たちに何を
もたらすでしょうか。
もし、「経済的に余裕のある人が、サッカークラブに入る」ということが進んでいったら、
日本のサッカーは強くなるでしょうか。
来年は、学生と一緒に、子どもの格差について考えてみようと思っています。
(現代社会学科 佐々木洋成)