6月28日、ハンセン病患者の「隔離政策」で本人だけでなく家族も差別されたとして、熊本地裁は国に家族への賠償を命じる判決を下しました。
その前日の6月27日に関東学院大学 社会学部では「あるハンセン病回復者の物語」と題して、当事者の石山春平様をお招きして多文化共生フォーラムを行いました。
フォーラム会場は金沢文庫キャンパスで最も広く大きな教室でしたが、学生や地域の人であふれ、立ったまま石山様のお話を聞く学生もいました。
ほとんどの学生はハンセン病についての知識がなく、今回の講演会でどんな病気なのかと国による隔離政策、激しい差別があったことを知り、衝撃を受けていました。
そして、このことは自分達が後世に伝えていかなければいけないという思いを持ったようです。
壮絶な過去を、恨みや憎しみを感じさせることなく明るくユーモアを交えてお話くださった石山様ですが、「無知は罪である。」と強く話されていました。ハンセン病が感染しにくく、また治る病気であることが知られてなかったのでひどい差別を受けてしまった人がたくさんいたからです。学ぶことの大切さをあらためて感じることのできた講演会でした。
今後も関東学院大学 社会学部は、多文化が共生する社会の実現に向けて様々な社会問題を取りあげ、学びの場を広げてまいりたいと思います。
この講演会は学生が司会進行、講演会の趣旨説明を行いました。 麦倉教授と石山様の対談
講演会終了後、講師の石山氏を囲んで。たくさんの学生、地域の皆さまが聴きにきてくださいました。
石山氏は講演会の翌朝、裁判の判決を傍聴に熊本へ出発の予定でした。お忙しいなか講演をしにきてくださいました。
~多文化共生フォーラム「あるハンセン病回復者の物語」を開催しました~
お知らせ
2019.07.04