社会学部での学び
社会学部では、大学4年間での教育を通じて「多様な存在である個人」を理解し、尊重することができ、
実際に社会問題を解決していく方法を考案できる実践力のある人材の育成をめざしています。
さまざまな課題に向き合う際の感受性や、他者の苦悩に共感する力は、より重要になっていきます。
社会学部では、インタビュー調査や統計調査など、各種の調査技法についての教育を行います。
人と向き合い、話を聞くときの態度や姿勢といった基本的な「人間力」の部分でも訓練をおこないます。
体験で学ぶ
フィールドワーク
フィールドワークとは、簡単に言えば現地調査を行うことです。写真は、三浦市の海岸で地域の方に混ざって清掃活動に参加した時のものです。このように、実際に現地に行って活動したり、人に話を聞いたり、自分の五感で地域の様子を感じることが基本となります。有意義なフィールドワークを行うためには、事前にその地域のことを調べて、どのような調査を行うかきちんと企画を立てることが大事です。そのためには調査者として現地で困らないように、様々な調査法の知識を身につけておくことも重要になります。実際のフィールドワークでは、その土地の名物を食べてみたり、お店の人に話しかけてみたり、写真を撮って記録したりします。これらの体験の記録が立派な調査データになります。
社会調査演習
インタビューやアンケート調査といったさまざまな社会調査のスキルを実践的に磨いていきます。授業では、社会で生じている問題に応じたテーマを設定します。例えば、環境問題を扱うクラスでは、エネルギーやごみの問題に取り組んでいる人々を対象としたインタビュー調査を実施します。
こうした問題についての理解を深めつつ、調査を実施します。そしてインタビューやアンケートで得られたデータの整理と分析から、報告書の作成に至る作業に取り組みます。それぞれの調査の準備と実施、収集したデータの分析と報告書の作成を通して、質的調査や量的調査の過程を体験し、調査の技法を修得していきます。
ソーシャルワーク実習
ソーシャルワーク実習では、講義や演習で学んだ知識と技術を、現場の実践を通して具体的に活用する能力を身につけます。社会福祉士をめざす学生は、およそ1か月半の実習のなかで利用者とコミュニケーションを図る技術、生活上のニーズを把握して解決策を考える能力、福祉制度やサービスの利用に関する具体的な知識、関連する様々な機関や専門職と連絡・調整を行う方法などを現場のソーシャルワーカーから実践的に学びます。実習終了後には現場の指導者や教員を交えて実習シンポジウムを行い、実習での体験から得た知識と課題をより深めることができます。
コンテンツ制作
「番組を制作・放送する」ことは「社会を学ぶこと」
「番組を作ることで、編集技術を総合的に学ぶ」
これがメディア・コンテンツ演習の醍醐味です。演習ではJ:COM横浜と提携し「大学生の時間」という番組を年間9本制作しています。
「番組を作る」といっても、話はそう簡単ではありません。企画立案、情報収集、テーマ決め、取材など様々な作業を繰り返し、シナリオを作成。撮影、編集を行い、最終的にテレビ局のチェックを受けて、やっとのことで番組が完成するわけで、その道のりは、それなりに長いのです。
しかし、これら一連の作業は、結局のところ「編集技術」の全てを経験することに他なりません。情報のインプット、プロセッシング、そしてアウトプット=音と映像を介したプレゼンテーション……番組を作るという創造的行為、実は社会に出てから行うあらゆる種類の「編集」という作業を一度に学ぼうとする”贅沢な演習”でもあるんです。この演習で、みなさんもディレクター経験をしてみてください。
動画紹介
地域連携オフィス コミュリエ
授業とは別に、社会学部の学生が、実社会における学びの機会を増やすため、地域と学生を繋ぐハブとして、ボランティアなどの課外活動サポートをしています。地域や福祉施設などから依頼される学生参加のボランティア活動を取りまとめ、まずはコミュリエの担当者が先方の様子を確認し、その後、KGUポータルなどを通じて学生へ紹介しています。学校や施設へのボランティア活動をはじめ、留学生と日本人学生が交流する企画や、金沢区社会福祉協議会と他大学と共催で『地域ケアプラザ』のボランティア体験など実践講座を行っています。また、地域の防災ボランティアと社会学部のゼミ生が共催した『防災フェスティバル』もサポートしました。こうした社会活動の実行・振り返りで、より多くの『学びと問題解決の好循環』を生み出したいと考えています。学生たちが何でも気軽に相談でき、社会に出てからの自分を助ける経験に出会える場所になればと思っています。