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189(いち・はや・く)

教員コラム
2015.11.30
現代社会学科
澁谷 昌史

 虐待を発見したら、市町村や児童相談所に通告をする義務があなたにもあります。家庭内で起こる虐待は、密室状態の中で行われることが多く、その“現場”を見ている者は少ないものです。しかし、激しい泣き声や子どもの衛生状態などから、“おかしいな”と思うことはあるでしょう。そんな形で子どもたちのSOSをキャッチできるのは、虐待対応をする専門的な部署に勤めている者ではなく、地域の中で子育て家庭と日々接している人たちです。
 
 異変に気付いた一般の人たちに、すぐに電話をしてほしい――そこで採用されたのが、「いち・はや・く」です。3桁番号の「189」をダイヤルすれば、児童相談所につながり、虐待通告が容易にできるような仕組みが7月1日から導入されています。
 まだ使い勝手の悪いところや、通告後の迅速な対応にまでつながっていない実態もあるようですが、早速、「189」を利用した虐待通告が増えていると聞きます。
 
写真1(400)
※「子ども虐待防止推進全国フォーラムin allかながわ」(2015年11月8日開催)で掲示されていた、児童虐待防止推進月間のポスター。
 
 しかし、覚えやすい3桁番号の設定は、危機的な状態にある子どもたちにアプローチするための一方策であって、子ども虐待問題の社会的な要因を解消するようなものではないということは強調しておく必要があります。“じゃあ、どうしたらいいのだろう?”と思えたなら、あなたはすでに子ども虐待防止研究の入口に立っています。
 
 
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