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「シンガポール・ストリート―超近代都市を見つめて―」を出版して

教員コラム
2010.12.09
現代社会学科
橋本 和孝

最近、『シンガポール・ストリート―超近代都市を見つめて―』(ハーベスト社、2010年10月)という一般書を出版しました。本書は、『アジアで考え地域で考える』(ハーベスト社、2006年6月)に次ぐ、2冊目の一般書です。またこれから発行される予定の「食はシンガポールにあり」(『関東学院大学文学部紀要』第120・121号、2010年12月)と対になったものだとも言えます。というのは、食文化については、『シンガポール・ストリート』では、農業の章などで散発的には、書いていますが、まとまった形では書かなかったからです。(シンガポールに行ったことがある方は、「ええ!シンガポールに農業があるの?!」って驚くかも知れませんね)。

 

構成は、I.超近代国家シンガポール、II.民族・文化・伝統、III.若者・女性・高齢者、IV.都市・農村、格差社会、V.日本とシンガポールから出来ています。華人(中国系)、マレー人、インド人、「その他」という公式には4つの「人種」からなる多民族国家シンガポール、そこはまったく日本と異なる社会です。豚肉を食べてはならないマレー人、牛肉を食べてはならないヒンズー教徒と、雑食の日本人とは違って、食文化からして宗教と結びついた異質な社会です。民族の母語と英語という2言語政策を採るこの国の英語は、ネイティブの英語じゃないので、華人のイントネーションは慣れないと中国語を喋っているんじゃないかと間違えるほどです。またインド人は、とても早口で英語を喋ります。日本語は、まず通じません 。このように日本とは異質な社会を、ストリートのレベルから16年間調べ続けてまとまったのが本書です。

本書では、書いていませんが、シンガポール動物園には、2度ほど行ったものの、観光スポットのナイトサファリには、まだ行ったことがありません。ナイトサファリは面白くないと言われてから、行く機会を逸したからです。動物園は、日本の動物園よりも自然に近いですが、炎天下でとにかく暑いので、それを覚悟して行く必要があります。今、日本の若者は、内向きで海外旅行を好まないと言われます。私は、海外を見ることで、コスモポリタンとして日本人であることや日本社会を見つめ直すきっかけになればと思っています。本書がそのガイドブックの役割として貢献できれば、著者としてはうれしい限りです。

(現代社会学科 橋本和孝)


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