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東日本大震災で被災した学校図書室でのサービスラーニング

教員コラム
2017.12.04
現代社会学科
千 錫烈

 東日本大震災で被災した図書館の支援活動に学生を引率する活動も4年目になります。今年は3年生の専門ゼミの学生を引率して、夏休み期間中に福島県いわき市の豊間中学校の図書室整備のボランティア活動を行ってきました。
 
 豊間中学校は海の見える場所にあったのですが、津波の被害で元の校舎が使用できなくなってしまいました。内陸部の小学校に間借りをしていましたが、2017年9月に移転先に新校舎が完成しました。新校舎完成に伴いう新しい図書室の資料整備を日本図書館協会東日本大震災対策委員会の方々と一緒に行ってきました。
 

豊間中学校の新校舎です。
 

新しい図書室は、まだ本棚だけで図書がありません。間借りしていた校舎あった蔵書を新校舎の図書室の本棚に並べていく作業を行います。
 

作業に入る前に、作業手順のレクチャーを受けています。学生も真剣なまなざしです。
 

図書の梱包をはずして、運びます。けっこう重いです。
 

すぐに本棚に並べるのではなく、最初にバーコードをスキャンして図書データの登録の確認を行います。図書データが間違っている場合には、ゼミで学んだ目録作成の知識を活かして、修正をしていきます。
 

背ラベルの分類記号に従って、図書を並べていきます。
 

上から下へ、左から右へと隙間なく詰めていく単純作業ではありません。図書室の蔵書は増えていきます。今後の蔵書増加や蔵書構成なども考慮し、適度に間隔をあけながら配架していきます。
 

もちろん、見たい本がすぐに見つかるように、ブラウジングの利便性も考えなければなりません。「やっぱりこちらの本棚に置いた方が図書が目立って良いのかな?」と試行錯誤をしながら配架場所を決定していきます。
 

ようやく1日がかりで配架作業が終了しました。図書室らしくなりました。
 

豊間中学校の司書教諭・学校司書・日本図書館協会の方々とゼミ生の一同で集合写真です。やり切ってみんな笑顔です。
 
 専門ゼミの学生は図書館情報学の専門知識を学んでいますが、図書館の現場での業務などを経験する機会はあまりありません。今回の支援活動は専門知識を活かしたボランティア活動でしたので、学生たちにとって貴重な経験になったと思います。
 
 このような専門知識を活かした地域貢献の活動をサービスラーニングと呼びます。社会学部では様々なサービスラーニングが数多く行われていますので、興味関心をもって積極的に参加をしてほしいと思います。
 
 実際に生徒たちが図書室を使っている様子は、豊間中学校のHPを見てみてください。
 
 震災から6年半がたっていますが、被災地の復興はまだまだ進んでいません。そうした被災地の現状を学生たちが自分の目で確かめることで、支援活動の重要性を認識できるのではと考えています。
 
 今回はゼミのお話でしたが、関東学院大学では、図書館で働くための専門資格である「司書」の養成課程があります。
 
 司書課程は全学部を対象としていますので、社会学部に限らず、どの学部でも受講することができます。本が好きな人は、ぜひ司書課程を受講してみてください。

 
 
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