教員紹介

社会学部教員コラム vol.85

2016.05.13 現代社会学科 細田 聡

カンチガイな感じの漢字

 私の出身は滋賀県彦根市。ゆるきゃら「ひこにゃん」でご存知の方もいらっしゃるかもしれない。琵琶湖のほとりの彦根城は国宝に指定されている。また、幕末期に活躍した第16代藩主井伊直弼も有名。と、ご当地自慢をしたわけだが、彦根駅の隣に米原駅がある。その米原駅はJR北陸本線と近江鉄道の起点となっている。
 
 日経ビジネスオンライン(2015/11/12)に「米原発大赤字」との見出しが躍った。関西方面ではネット上で話題になったらしい。「近江鉄道がそろそろヤバい」「赤字って時刻表の臨時列車だろう」などとツイートされたという。
 
 いやいやこれは、東芝が以前に買収した原子力発電事業を担うウェスチングハウス社の巨額減損処理を公表していなかったことのスクープ記事だった。
 
 「米」「原発」「赤字」か「米原」「発」「赤字」で大違いとなるが、彦根の話を冒頭に持ってきたのは、「米原」と読んで欲しい意図があったからである。
 
 漢字ってどこで切るかが難しいと思っていたら、こんな記事もあった。「相模相撲相模場所」。いやはや読みにくい。実はこれ、相模原市が「相模」と「相撲」の紛らわしさを逆手にとってアピールしようとするイベントの一環だったそうだ。
 
 相撲で思い出したのが、両国国技館の住所である。「墨田区横網一丁目」。さすが、大相撲を開催する土地柄。地名も「横綱」となっていると思いきや「横網(ヨコアミ)」だった。
 
 漢字って形が似ているから難しいと思っていたら、学生との飲み会でこんなことがあった。ある学生が「こんな料理、誰も頼まないでしょ。でじる巻き玉子なんて」という。メニューには「出汁巻き玉子」とある。「いやぁ、これダシマキタマゴでしょ!」と別の学生が笑う。でじる君は赤面のまま、何も言えなくなっていた。
 
写真1
(金沢文庫駅近くの串揚げ居酒屋「磯部笑店」にて撮影)
 
 漢字っていろいろな読み方があって難しい。「出汁」と「灰汁」。いっそのこと「でじる」と「はいじる」にしてしまえ、とも思うが、当て字の妙味も捨てがたい。と思っていたら、「玉子」と「卵」はどう違う?同じ読みでも漢字が違う。
 
 やっぱり、漢字は難しい。でも、この難しさの陰に日本語の文化や伝統などが潜んでいると思うと、何だか奥床しさが感じられ、愛おしい。あれっ?「奥床」って何?「愛することは愛おしいこと?」。まだまだ興味は尽きない・・・。
 
 
 
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